プロフェッショナルな農業経営体の発展を支援します
一般社団法人農業経営支援センター
代表理事 深谷定弘
2020年の農林業センサスによれば、農産物販売金額が3,000万円以上の経営体数(個人、法人の合計数)は全国で41,104。農業の総経営体数1,075,705の3.8%にしかなりません。ところが、この3.8%の経営体が、農産物販売金額の過半数を占めています。
農産物販売金額が3,000万円以上あれば、生計が十分に成り立つプロフェッショナルな農業経営体と言えます。この層は、毎回の農林業センサスで数が増えているだけでなく、経営体当たりの規模も拡大しています。巷間、農業人口の減少、農業の担い手の少子高齢化、などが懸念されています。確かに100万を超える農業経営体全体を見ればその通りですが、だからこそ、プロフェッショナルな農業経営体に農業生産が集約されています。この方々にとっては、むしろビジネスチャンスと言え、明るい未来を描くことができます。
次に、農産物の流通の動きを見てみましょう。都市近郊を中心に大型の直売所ができたり、ECサイトなどに見られる新しい流通が広がったりしている印象があります。しかしながら全体の傾向としては、都市部への人口の集中などに伴い、量販店を中心に規格化、大ロット化、物流の合理化、商品の多様化が進んでいます。同時に、産地と消費地が離れつつあります。プロフェッショナルな農業経営者は、この動向を踏まえたマーケティング戦略、販売戦略を考えなければなりません。
私たち一般社団法人農業経営支援センターは、全国の中小企業診断士による農林水産業の経営を支援するための組織です。全国の中小企業診断士が連携して、日本の農林水産業を支えるプロフェッショナルな経営体を支援しています。
私たちがプロフェッショナルな農業の経営体と日常的にお付き合いさせていただいていると、経営者の方々の「経営」に対する関心が深まっていることを実感します。そして、実際に経営を学び、考える方々は、着実に成果を挙げています。
私たちは経営支援能力を高めるとともに農業を深く理解することに精進し、プロフェッショナルな農業経営体の発展に寄与することをお約束します。