【食品安全管理】

食品安全において中小企業の食品関連事業者全般に求められるのは一般的衛生管理と呼ばれるもので、その実現のために定められたのがHACCPの考え方です。
HACCPには中小企業向けから、大企業向けの本格的なものまで、幅広い取組があります。
HACCPは令和3年に義務化されましたが、認証を受けなくても、その考え方を取り入れた衛生管理がなされていればOKです。
認証規格としては、HACCPのほか、ISO22000やFSSC22000があります。

【HACCP】

1. HACCPとは

 HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。
令和3年6月1日より義務化されました。

2. HACCPで行うこと

 HACCPで行うことは、以下のとおりです。
① 一般的な衛生管理及びHACCPの考え方を取り入れた衛生管理計画を作成し、従業員に周知徹底を図る
② 必要に応じて、清掃・洗浄・消毒や食品の取扱い等について具体的な方法を定めた手順書を作成する
③ 衛生管理の実施状況を記録し、保存する
④ 衛生管理計画及び手順書の効果を定期的に(及び工程に変更が生じた際等に)検証し(振り返り)、必要に応じて内容を見直す

3. 農業経営支援センターで支援すること

 厚生労働省が定めた手引書または、食品等事業者団体が作成した業種別手引書に基づいてHACCPの考え方を取り入れた衛生管理計画の策定を支援します。
なお、HACCPに沿った衛生管理の制度化は、衛生管理の手法(ソフト)に関するものであり、施設や設備(ハード)の新設や変更は必要ありません。